技能か・・・

フィリピンから来た技能実習生が解雇になったと新聞記事になってたけどなんだかな〜な印象。

日立ともあろう会社が受け入れた人数に技能を実習させるだけの(人員・時間・設備的な)余裕がなかったと予めわからなかったわけないだろうし(やる気になれば形だけでもできたはず)、本音は「排水パイプの取り付けなどの単純作業」に従事する人数が足らなかったからじゃないの?受け入れの繋ぎ役となった「協同組合フレンドニッポン」も。

フィリピン側だってうっすらとはわかってただろうけどフィリピンと比べて破格の待遇の日本で働けるってことが主な志望動機だったんじゃないかな?技能を身につけられればそれは願ったり叶ったりだけど、とりあえず十分な収入が得られる機会なのだから。

記事の中に

 解雇通告を受けた複数の実習生は朝日新聞の取材に、新幹線の排水パイプ付けなど「本来の『電気機器組み立て』技能が学べない単純作業ばかりだ」と主張。「突然解雇を言い渡された。私たちに非はなく、不当だ」と訴えている。

 ってあるけど、本当に「技能が学べない単純作業ばかり」なのが最も重大な不満だったら(たとえ解雇という形であったにせよ)そこを離れた方が「本当に技能を学べる」会社で働ける可能性が出てくるわけだし。やっぱり不当に解雇されて「実入りを断たれた」のが一番なんじゃない?

もし解雇されずに単純作業ばかりさせられつつも給料がちゃんと支払われていたとしても「本来の『電気機器組み立て』技能が学べない単純作業ばかり」なのが不満で自主的に離職する人がどれくらいいただろうか?

技能実習生制度という最初から穴が大きく開いた網をうまく使って日立もフィリピン人も両方なんとなくうまくいってたみたいだけど最大の問題は日立が雇用者で、働いているフィリピン人の処遇についての権限を大きく持ってるってことだろね。 

「日立がいい加減な技能実習をしていなければ、実習生が帰国する事態にならなかったはずだ」として、身分保障や十分な賃金補償がなければ、日立を相手取り訴訟を起こすことも検討している。

これは広島市の個人加盟労組「スクラムユニオン・ひろしま」が主導で検討しているようだが、もし仮に「技能実習はできないけど単純作業に従事する労働者」として今後も雇用、身分保障や十分な賃金補償もするということが可能だとして、そのようになるとすればどうするだろう?それでも「技能実習」ができないのなら働く意味がないと帰国させるのだろうか?

 

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